私に多大な影響を与えた劇作家。
はじめて舞台を見た時は、強烈なパンチをくらったような感覚だった。
私が知っているのは、新生つかこうへいになってからの作品だけど。
風間杜夫や加藤健一が活躍していた頃の舞台をライブで観てみたかった。

彼は執筆も骨太で、小説を読んでは高揚し、涙したものだ。
現実から架空の世界へと、軽くトリップさせてしまう天才。
いや、それは架空ではなく、もうひとつの現実なのかもしれない。
そのメッセージ性の強烈さは、一旦取込んでしまうと簡単には消せない。

いい娘ちゃんで事なかれ主義だった私が、
強く大胆な一面を持つ事ができたとしたならば、
それは、つかこうへいのエンターテイメントに触れたから。
彼の作品に出会っていなければ、今の私の人格は違ってたかもしれない。

一度だけ彼と話がしてみたかったな。
一度だけチャンスがあったんだけどな。
勇気が足りなくて素通りしてしまった。
また今度にしようって。
また今度はやってこないのに。

つかこうへいは逝ってしまった。

R.I.P. Kohei Tsuka, the great playwright/director in Japan.